Manufacturing Process

業界トップクラスの設備環境を有するチョコレート・ファクトリー

1991年俊工の中井工場は、スイス・ビューラー社のニブ・ロースティングシステムを世界で4番目に導入したハイテク工場です。
このシステムは、カカオ豆を豆ごとローストするのではなく、不純物と皮を取り除いた実だけを滅菌・ローストすることで、安定した高い品質が得られます。
もちろん、SLS殺菌装置が組み込まれた従来製法の、豆のままローストするビンズロースティングシステムの設備もあり、これら2つのローストラインをはじめとするカカオ豆からの一貫製造を、厳しい品質管理と環境に配慮した万全の設備で安定生産と低コスト化を目標に掲げて製造しています。

最新鋭の設備と技術ノウハウを備えた中井工場では、カカオ豆を処理してつくられる「カカオマス、ココアパウダー、ココアバター」などの一次加工品と、これらを使用してつくられる「チョコレート」などの二次加工品が、一貫生産システムのもとで製造されています。
高品質でフレッシュな製品をスピーディに提供することこそ、国産メーカーである私たちの使命なのです。

  • 1

    産地

  • 2

    豆選び

  • 3

    チェック、選別

  • 4

    輸入(中井工場)・選別(クリーニング)

    弊社では、産地で選び抜いたカカオ豆を、さらに中井工場で品質チェックおよび選別を行っております。

    MTRAクリーニングマシーン

    カカオ豆に混在している夾雑物の除去を行います。

    国内チェック、選別

  • 5

    ロースティング/分離(ウィノーイング)

    産地によって異なるカカオ豆の香味や風味を最大限活かすためには、ロースト(焙煎)方法が極めて重要になります。
    大東カカオでは、皮を取り除いた実をローストする「ニブロースティングライン」と皮を取り除かずにローストするという伝統的な手法の「ビンズロースティングライン」の2つのローストラインにて焙煎しています。

    ニブロースティング

    STT-5 連続ロースター

    ニブローストは皮を取り除いた身をローストする焙煎方法です。
    ニブに悪影響を与えずにニブとシェルの分離が容易で正確に行うことができるウィノーイングによってカカオ豆を砕き、皮と実であるカカオニブに分けます。
    皮をとったカカオニブを滅菌処理し、均一な減菌とアルカリ処理による色調調整を行いローストしていきます。
    弊社では、スチームを熱源とした連続方式でローストしています。

    ビンズロースティング

    CBR ロースター

    ビンズローストは、皮を取り除かずにローストするという伝統的な手法で、技術と手間が必要とされます。
    まず、殺菌処理を行った後、大東カカオが日本で初めて導入した、CBRロースターを使い、香りや風味を最大限に引き出します。
    ローストした後に続いてウィノーイングによって豆を砕いて皮と実であるカカオニブに分けます。
    ビンズロースティングとの集中制御により効率のよいコントロールが可能です。
    焙煎されたのちに皮を取り除くため、深みのある香りがあります。

    ※皮はオリジナル再生紙として利用しています。

  • 6

    磨潰(ミリング)

    ミリングしたカカオマスをテンパリング、成形することで、カカオマス製品が出来上がります。

    トリプルストーンミル

    ビンズロースティングラインで、安定した粒度を実現させることができるトリプルストーンミルです。

    ミリングしたカカオマスは液状の状態ですが、テンパリング、成形の工程を経て、固形のカカオマス製品となります。

  • 7

    搾油(プレッシング)

    プレッシングによってココアケーキとココアバターに分け、それぞれココアパウダー、ココアバター製品が出来上がります。

    カカオプレス

  • 8

    混合(ミキシング)

    カカオマスと砂糖、粉乳、油脂などを様々な配合によりミキシングしていきます。

  • 9

    微粒化(リファイニング)

    何台ものロールミルを使って、プレリファイニングとエンドリファイニングを重ねることで原料を超微粒化させ、きめの細かいなめらかな(舌触りの良い)チョコレートにしていきます。

  • 10

    精練(コンチング)

    チョコレートの風味を決定づける大事な工程です。
    製法の違う数種類のコンチングマシーンを使って摩擦熱およびその放出によりチョコレート独特の風味を出したり、バランスのとれた滑らかな状態に変えていきます。
    さらにコンチング加工によって均一に安定させたチョコレートは、製品に合わせて調温(テンパリング)を行ったテンパリング・チョコレートと調温を必要としないノーテンパリング・チョコレートを製造しています。

こうして作られたチョコレートは、製品ごとにかたちを変えてお客様の元へ。

大東カカオでは、厳しい品質のチェックを実施し、安心安全な製品をお客様にお届けしています。

品質保証

私たちは信頼性の高い製品をお届けすることがメーカーの責務と考え、今日まで徹底した品質管理を実践してきました。
カカオ豆の受け入れから製品の出荷まで、あらゆる工程を管理できるのも私たちの強みです。
品質保証のための国際規格「ISO9001」の取得だけではなく、5S(整理・整頓・清掃・清潔・しつけ)活動の推進や製造工程ごとのチェックなど、独自の厳しいガイドラインを設けて、さらなる管理体制の強化に努めております。

ブレンド技術

生産地から届く高品質のカカオ豆も、確かなブレンド(調合)技術がなければ、おいしいチョコレートにはなりません。
チョコレート原料メーカーとして永年培ってきた経験とノウハウ、カカオを知り尽くした専属ブレンダーや開発スタッフの探究心が、大東カカオのブレンド技術を支えています。
そして、これら一つひとつのデータが新しい時代の美味しさのベースになっていきます。